韓国に尹錫悦(ユン・ソギョル)新政権が成立すると、検察が韓国の旧権力側、すなわち現文在寅政権への捜査を精力的に行うのではないか――という見方が有力です。

これを阻むために、国会で圧倒的多数を占める現在の政府与党『共に民主党』は、「検察から捜査権を剥奪する法律」を通そうと動き始めました。

いわゆる「改正刑事法」で、検察の直接捜査権の及ぶ範囲を6大犯罪(腐敗・経済・公職者・選挙・防衛事業犯罪と大型惨事)に限り、残りの捜査権を警察庁に渡すという骨子です。また、検察とは別に「重要犯罪捜査庁」の設置も目論んでいます。

『共に民主党』はそうまでして検察の力を削ぎたいのです。

私見を述べさせてもらうならば、これは完全に現与党『共に民主党』の「生き残り」のための方策です。平たくいえば、監獄に行くのが嫌なので、検察から捜査権を取り上げたいのです。

この法案が通過し、最悪の場合、韓国の検察は起訴権しか持たない組織になります。