■法定速度20キロ、守られていれば息子は死なずに済んだ…
「事故現場の交差点は、すぐそばに保育園があり、最高速度は時速20キロに指定されていました。車が法定速度を守ってさえいれば、死亡するほどの事故が起きる場所ではありません。骨が1〜2本折れるくらいのことはあっても、内臓破裂の大量出血で死ぬことはなかったはずです」

 3月17日、東京地裁立川支部で行われた民事裁判。法廷中央の証言台には、黒いスーツ姿で意見陳述を行う母親の姿がありました。

 東京都の理絵さん(43)。2017年、自宅近くの住宅街で起こった交通事故で、ひとり息子のマサムネ君(当時9歳)を亡くしました。