女性への性暴力の報告も相次いだ。31歳の女性は、東部ハルキウ(ハリコフ)州の村にある学校に避難中の3月13日深夜、窓ガラスを割って侵入してきたロシア兵に銃で脅され、性的暴行を受けた。

ロシア兵は名前を告げ、「20歳だ」と言ったという。女性はナイフで首や頬を切りつけられた。翌日にロシア兵が立ち去り、女性と家族はハルキウにたどり着き簡単な治療を受けたという。

HRWは他にも、チェルニヒウ州の村や南東部マリウポリで3件の性暴力の報告を受けているという。HRWのヒュー・ウィリアムソン欧州・中央アジア局長は、「ロシアが占拠していた地域における性暴力、殺人、暴力行為については戦争犯罪として調査されるべきだ」と訴え、事実関係の徹底究明を求めている。

 露軍部隊の統率の乱れも浮き彫りになった。3月4日、キーウ北西イルピン近郊の村では、施錠された住宅に窓を割って侵入し、カバンなどを持ち去るロシア兵がいた。チェルニヒウ州の村で、ロシア兵が煮炊きや暖を取るために使用する木材をすべて持ち去ったという証言もあった。

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