寝られないのかい?ぼうや…😔
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どれ、眠れるまでおじさんがおはなしをしてあげよう…😔 あれはおじさんがまだぼうやぐらいの年齢の頃、夏休みに田舎にあるおばあちゃんの家に行った時のことだ…😔 田舎にはちょうど同い年の男の子がいてね、名をけんじといった…😔 毎年夏になるとけんじと遊べるのを楽しみにしていたものさ…😔 おじさんも彼と遊ぶのを楽しみにしていたものだから、なんの疑いもなく虫網片手に裏山に入ったよ…😔 でも、しばらくしておじさんは違和感に気がついた…😔 一年振りの再会に「久しぶり」の一言もなく遊びに誘うけんじがおかしいと思ったんだよ…😔 前を歩いていたけんじが不思議そうな顔をして振り返ったよ…😔 「なに言ってんだよステファン!毎日遊んでたじゃないか!」って…😔 そんなはずはない、確かにおじさんは去年の夏が終わってから今日まで東京で過ごしていたんだ…😔 おじさんは気味が悪くなってね、ついけんじを突き飛ばしてしまったんだ…😔 その夜、さすがに悪いことをしたと思ったおじさんは、けんじの家に謝りに行ったよ…😔 家の前に着くと、中から複数の笑い声が聞こえてきた…😔 でも、おかしいんだ、けんじは両親を早くに亡くして一人暮らしのはず…😔 ひとりが寂しいって、毎年おじさんが帰ってくる夏を楽しみにしていたんだよ…😔 不思議に思ったおじさんはしばらく家の門扉に耳を当てて声を聞いていた…😔 けんじの声と…後は聞き覚えのある男女の声、そう、けんじの両親の声にそっくりだった…😔 そして4人目は男の声だった…しばらくはよく聞き取れなかったんだけどね…😔 でも気づいたんだ…最後の男の声だけは笑い声じゃなくて、同じ言葉をひたすら繰り返しているってね…😔 「久しぶり、一年間何してたんだ?」「久しぶり、一年間何してたんだ?」「久しぶり、一年間何してたんだ?」「久しぶり、一年間何してたんだ?」「久しぶり、一年間何してたんだ?」…😔 家に帰るとおじさんのママが料理をしながら待っていたよ…😔 おじさんにはどうしても気になることがあったから、そのテープレコーダーに自分の声を録音してみたんだ…😔 自分の声を客観的に聴くことなんて滅多となかったから気がつかなかったけど…あのときけんじの家で聞こえた声は、確かにおじさんの声だったんだ…😔 けんじの家にはおじさんがいたんだよ…死んだはずの彼の両親と一緒にね…😔 相変わらず、3つの笑い声とぶつぶつ同じ言葉を繰り返しているおじさんが聞こえたよ…😔 さすがに足がすくんでね…ピンポンを押す前に窓から彼の家を覗いてみたんだ…😔 家の中で、まるでクロンボみたいに真っ黒な4の影が食卓を囲んでいたんだ…😔 駆け出そうとすると、つい窓の脇に置いてあった狸の置き物を落としてしまったんだ…😔 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています