日本糖尿病協会などが、糖尿病への偏見をなくすため、糖尿病の英語表記である「ダイアベティス」という呼称を用いる案をまとめ、近く公表する。「尿」の字を含む病名に抵抗感を示す患者の声を踏まえた対応だが、医師ら専門家からは「分かりにくく、普及は難しいのではないか」との指摘が出ている。

 糖尿病という病名は1907年、日本内科学会が定めた。当時は、尿に糖が出る病気とされていたが、今は患者の尿に糖が混じるとは限らないことが分かっている。尿の字から不潔なイメージを持たれることもある。

 こうした背景から、医師や患者らで作る同協会は2019年、日本糖尿病学会と合同の委員会を設置。差別や偏見をなくす活動の一つとして、病名の見直しに向けた議論を進めてきた。同協会が22年に公表した調査結果では、病名に不快感や抵抗感があるとして、患者の8割が変更を希望した。

https://news.yahoo.co.jp/articles/e49d53f0e9313142f059fd34ee7651ee26ddd976