中日・高松渡内野手と西武・川越誠司外野手の1対1の緊急トレードが成立したことが18日、分かった。まもなく両球団から発表される予定。

 川越は投手として入団した強肩が持ち味で、パンチ力ある打撃も魅力。昨季は8月5日のロッテ戦(ベルーナD)でプロ初のサヨナラアーチを放つなど、63試合に出場し、打率2割2分5厘、5本塁打、11打点だった。今季は12試合の出場にとどまっているが、リーグワーストの244得点と打線に課題のある中日の起爆剤、慢性的に不足している左の代打としても期待がかかる。

 一方の高松は、50メートル5秒8の俊足が武器。今季も代走を中心に起用されていた。守備は本職が二塁だが中堅、左翼など走力を生かした外野にもチャレンジしていた。西武は今季「走魂」のチームスローガンを掲げ、リーグ2位の53盗塁。高松の加入で機動力をさらに生かし、攻撃力のアップを図る。

 立浪監督は、昨年オフから涌井と阿部(楽天へ移籍)、砂田と京田(DeNAへ移籍)、今季に入り宇佐見、斎藤と郡司、山本(日本ハムへ移籍)と、積極的なトレードでチーム改革を行っている。

 ◇川越 誠司(かわごえ・せいじ)1993年6月30日、北海道生まれ。30歳。北海高3年時に外野手で春、夏の甲子園に出場。北海学園大へ進み、2015年のドラフト2位で投手として西武入団。19年から外野手登録となった。プロ通算173試合で打率2割1分9厘、10本塁打、35打点。174センチ、80キロ。左投左打。今季の推定年俸は1400万円。

 ◇高松 渡(たかまつ・わたる)1999年7月2日、兵庫県生まれ。24歳。滝川二(兵庫)で甲子園出場はないが、50メートル5秒8の俊足と巧打で「滝二のイチロー」と呼ばれた。高校通算11本のうち9本がランニング本塁打。2017年ドラフト3位で中日入団。プロ通算154試合に出場し、打率2割2分8厘、0本塁打、4打点、22盗塁。177センチ、75キロ。右投左打。年俸1060万円。