かにぱんが生まれる前、三立製菓は関西を中心に「サンリツパン」という商品を販売していたという。これは通常のパンより日持ちするうえ、
糖分も多いので“そのまま食べてもおいしいパン”として人気を集めていた。そのノウハウを生かして国内で初めて発売したのが、金型でさまざまな形にくり抜いた「カットパン」だった。

「当時ブームになっていたボウリングのピンから着想を得た『ストライクパン』や、うさぎの形の『うさぎぱん』、ハシビロコウの形の「はしびろこうパン」、パンダやSLなど、多くのカットパンを世に送り出してきました。
かにぱんはその1つとして1974年に誕生しました。なぜカニの形に落ち着いたのかは定かではありませんが、いろんな形のパンにチャレンジした末、最終的にカニが1番人気になったようです」