昔から日本には、「となりに蔵が建ちゃ、わしゃ腹が立つ」という言葉があるように、他人の成功をうらやんだり、ねたんだりする傾向があるのは事実でしょう。
そしてその嫉妬の論理が、どうやらお金に対する歪んだ見方や考え方につながっているような気がしてなりません。

■自分が損をしてでも相手に儲けさせたくない

 脳科学者の中野信子さんと漫画家のヤマザキマリさんの共著である『生贄探し――暴走する脳』(講談社+α新書)に、とても面白いことが書いてあります。

 この中で中野さんは、「日本人は他国よりも顕著に『スパイト行動』をしてしまう傾向がある」と述べています。「スパイト行動」というのは “意地悪をすること” という意味です。もっと突っ込んでいえば「自分が損をしてでも相手に儲けが行かないように嫌がらせをする」という意味だそうです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/461067d3bbcd660ef052f1dedabc8fa0cde144e4