猫を殺して食べた虐殺事件 猫は野生化した「ノネコ」ではなく、地元でかわいがられていた「地域猫」 動物愛護団体「厳罰を求めたい」
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広島県呉市の山中で猫を刃物で突き刺したりするなどして殺害し、大学院生(24歳)が3月22日に逮捕された事件で、殺された猫は地元の人が世話をしていた「地域猫」ということが分かりました。

【写真】「ノネコ」の保護活動も行われています

同市を拠点に活動する動物保護団体「呉アニマルピース」などによると、猫の世話をしていたという地元の人は同団体のサポート賛助会員のメンバーで、その家族が警察に通報し事件が発覚。大学院生は「猫を殺したことは間違いないが、動物愛護法に触れないノネコ(野猫※)だと思っていた」などと供述しているといいます。広島地検呉支部は28日までに、動物愛護法違反の疑いで逮捕・送検された大学院生を処分保留のまま釈放。検察が今後、任意での捜査を続けるそうです。

※ノネコ…野生化した猫。飼い主のいない、山野などで主に野生生物を捕食して生きている猫のこと。市街地または村落などを徘徊して、人から餌をもらっている「野良猫」「地域猫」とは違う。

「呉アニマルピース」や関係者によると、2月に大学院生は同市内の山中でわなにかかった地域猫の頭をバールのようなもので殴打し、頭を足で踏みつけた後、腹を刃物で突き刺すなどして殺した疑いがあるとのこと。さらに大学院生は、殺した猫を解体して自ら調理して食べたほか、毛皮や頭蓋骨の標本を作っていたといいます。

その模様を動画に収めてインターネットの動画投稿サイトにアップし、公開していました。地域猫の餌やりなど世話をしていた団体メンバーの家族が動画を見て気付き、警察へ通報したそうです。

殺された地域猫について、呉アニマルピースの代表は「動画が公開された後の何日か猫を見かけなくなって、餌を食べにこないので、メンバーの方がおかしいなと思っていたところ家族の方がその動画をたまたま目にして…『餌をやっている猫じゃないの』ということで動画を確認し、お世話をしていた地域猫と分かりました。そのメンバーの方が10年ほど前からお世話をされていた猫ちゃんで、9年ほど前に地元の病院で避妊手術も終えています。年は10歳から11歳くらい。メンバーの方にとても懐いていたようです。

お世話をして、手術までしているのですから…野生化した『ノネコ』に当たりません。明確に動物愛護法の第44条(※※)に抵触する犯罪です。厳罰を求めたい」と話しています。