あなたの隣にもいる「貧困女子のビンボー生活」
今や単身女性の3分の1は手取り125万円以下という。

老人の介護施設でアルバイトとして働く天野裕子さん(28・仮名)は、そう言って水道の蛇口をひねり、ちゃぶ台の上にグラスの水を置いた。

岡山県から上京して今年で6年目。天野さんは現在、東京都心から電車で約50分の距離にある某市の家賃4万2000円の格安物件で暮らしている。
6畳1間で北向き、狭い風呂とケバだった畳の部屋は、若い女性が住む部屋としてはいささか不似合いだ。
「築40年のオンボロアパートですが、背に腹は替えられません。先月の給料は9万円だったし、
1月は正月で出費が嵩んだのに、手取りは8万5000円。食べていくだけで精一杯の状態です」

手取りから家賃を引けば、財布に残るのは毎月4万円弱。この中から光熱費(約8000円)と携帯電話の通信費(約1万円)が飛ぶ。

秋田県出身で、都内の百貨店で文房具を販売する吉田幸子さん(34・仮名)は、東京の4年制大学を卒業後、ウェブコンテンツの制作会社に入社。
一時は年収が約500万円もあったが、4年前に交通事故に遭い、長期入院を余儀なくされて解雇。

「30を超えて正社員で雇ってくれる会社なんて、どこにもないんです。一度キャリアが断たれると、再就職するのは至難の業だと痛感しました。
やっと見つけたこのバイトは、フルタイムで働いても月給17万円。家賃の7万円を引いて、大学の奨学金を返したら、
後は生活費に消えるだけで、自由になるおカネはほとんどありません。もう転職は諦めました」

爪に火を点し、食べることだけに汲々とする毎日だ。
「恋愛関係は完全に干上がっています。この間、久しぶりにお酒を奢ってもらった男性に口説かれていい感じになったのですが、
その時穿いていたパンツのゴムが伸びきっていることを思い出し、速攻で逃げました」
神奈川県某市にあるシェアハウスに住む倉田由美さん(27・仮名)は、力なく笑う。
「引かないで下さいね??私、週に一度しか身体を洗わないんです。1回シャワーを使うと100円かかるから、極力節約しています。
手取り10万円ちょっとの貧乏女子には手痛い出費ですから・・・・・・」
学習塾のアルバイト講師として働いているが、月収は12万円に満たない。駅から10分の距離にある2階建てのシェアハウスには、
倉田さんと同じような懐事情の女性12人が生活している。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/32064