(ブルームバーグ): トヨタ自動車は15日、今週末に自動車レースへの参戦を予定していた水素エンジンの搭載車両で火災が発生したことを明らかにした。

発表によると、8日の富士スピードウェイ(静岡県小山町)でのテスト走行中にエンジンルームの配管から漏れた水素が熱せられ火災が発生した。火災に伴うけが人はなかった。
車両の復旧が間に合わないことから、18-19日に鈴鹿サーキット(三重県)で開催されるスーパー耐久レースへの水素エンジン車での出場は断念し、ガソリン車で走行する予定だという。

トヨタでモータースポーツ活動などを担う社内カンパニー、GRカンパニーの高橋智也プレジデントは、故障時に安全側に動作させる「フェールセーフ」と呼ばれる設計が正しく動くことが実証できたことから「非常に前向きに受け止めている」と語った。
火災発生後、豊田章男社長からは水素エンジン車の開発は続けるとの方針を伝えられているという。