サッカー・ワールドカップのカタール大会で、対戦相手のアメリカに敗れたことを祝ったというイラン人の男性が現地の治安部隊に射殺されたと報じられました。

これはイランの人権問題に取り組んでいるNGO団体「イラン・ヒューマン・ライツ」や、イギリスの公共放送BBCなど複数のメディアが報じたものです。

先月29日、サッカーのカタール大会でイラン代表はアメリカと対戦し、0対1で敗れました。

イラン人のメフラン・サマクさんは、試合後、グループリーグ敗退を祝し自動車のクラクションをならしていたところ、現地の治安部隊によって射殺されたということです。

イランでは髪の毛を覆うスカーフ、ヒジャブの着用をめぐり拘束された女性が死亡したことに対する抗議デモが続いており、サマクさんが敗退を祝ったのも抗議の意思を示すためだとされています。

30日に行われたサマクさんの葬儀では「独裁者に死を」と叫ぶ参加者の姿も確認されており、今回の出来事が及ぼす影響が懸念されます。