「思い起こすのもおぞましい行動」

以前、東北地方の大学に通う男子学生(Sさん)からこのような相談を受けた。
3年生である彼は登山サークルで幹部の役職に就いており、トレーニングのメニューを考えたり、人間関係を調整したりという職務を担っていた。

ある時、1年生の女子部員が練習中に足をひねり、歩行困難な状態になってしまった。
部員の怪我対応も彼の担当であったため、その女子部員を車に乗せて病院まで付き添った。
幸いにも怪我は足の筋を痛めた程度で済み、数回の通院で完治した。

ところがSさんは、この時の自分を「思い起こすのもおぞましい行動を取ってしまった」と振り返る。
実際、この一件をきっかけに心を病み、その後2年間の休学を余儀なくされている。
Sさんは一体、何をしてしまったのだろうか。