セット!
その掛け声で始まったゲームはもう終盤に差し掛かっていた。
僕たちの高校は例のごとく負けるかのように予想されていたが、健闘しわずか1点差だった。
会場の誰もが息を呑み彼を見つめていた。
そこで声を出してしまえば、罰せられてしまうのでは無いかとも思えてしまう緊張が会場を包み込んでいた。
そんな場面でベンチにいたあいつは立ち上がり言った。
自分が行くッス