2.原因
コラーゲン分子又はコラーゲン成熟過程に関与する酵素の遺伝子変異に基づく。
しかし、それぞれの遺伝子変異がどのような機序で多系統の合併症を引き起こすのか、治療につながる詳細な病態は不明である。

3.症状
関節の脆弱性(柔軟、脱臼しやすい)、血管の脆弱性(内出血しやすい)

4.治療法
関節型EDSにおいては、関節を保護するリハビリテーションや補装具の使用、また疼痛緩和のための鎮痛薬の投与を行う。

5.予後
患者は、小児期・若年成人期から生涯にわたり、進行性の結合組織脆弱性関連症状(皮膚・関節・血管・内臓の脆弱性、疼痛など)を有し、QOLの低下を伴う。
関節型EDSでは、時に進行性の全身関節弛緩による運動機能障害、反復性脱臼、難治性疼痛、自律神経失調症、過敏性腸炎症状、慢性呼吸不全により、著しいQOLの低下を伴う(車椅子、寝たきり)。
欧米の大規模調査では、20歳までに25%が、40歳までに80%が生命に関わる重大な合併症を生じ、死亡年齢の中央値は48歳である。