一方、山上容疑者に対して全国から現金、冬服、食料品などの差し入れが届いていることも明かした。現金の総額は「分からない」というが、100万円を超える額が現金書留で拘置所に届いているとの情報もある。拘置所で収容しきれない物品もあるそうで、そうした物品は伯父の自宅で預かっており、その量は「2つの倉庫で保管している」ほどになるという。

 支援の背景には、山上容疑者が母親による世界平和統一家庭連合(旧統一教会)への高額献金で貧困家庭で育ったことへの同情があるとみられる。東京未来大こども心理学部長の出口保行教授(犯罪心理学)は「心理的な同情をする人が一定数いることは事実」と前置きした上で「同情が犯罪を正当化してはならない」と強調。どんな境遇であっても、人をあやめたり傷つけたりする理由にならないのは明白で「暴力に訴えることは否定されなければならない」と訴えた。

 伯父によると、山上容疑者は支援金に関して「(送り主に)戻してほしい」と話しているという。出口氏は「これだけの凶行に及んだ自分が支援されていることに違和感を感じているのかもしれない」と指摘。面識のない人々からの支援が相次ぐ中「前代未聞の事件の大きさは認識しているのではないか」と推察した。


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