童貞を卒業したからといって、なんら身体への影響が現れるわけでは、ない。
童貞を卒業した、と主張さえすれば、それまでである。
その主張の真偽は当人にしか分からぬ。
寝ている間にでも貞操を奪われれば、それもまた卒業している、はずであるが、起床してからの当人になんら心理的変化は表れない。
人は皆、愚かである。
童貞かどうかは概念でしかなく、ゆえに当人の気持ちの持ちようでしかなく、童貞の者とそうではない者との差はある種先天的であるとさえ、言えるだろう。