日本共産党内部の閉塞感と打開策を求める欲求の高まり
 党外で共産党の存在が気になっている人たちに加えて、もうひとつ有力な読者として考えられるのは、現在も30万人弱いるとされる日本共産党の党員および支持者だろう。

 「党員は高齢化が進み、60代から70代にかけてが中心です。なので、今後10年以内に若返りできないと、まともな活動が難しくなる。党財政を支えてきた『しんぶん赤旗』の発行部数は右肩下がり、今回の参院選では議席が減り、野党共闘も行き詰まりました。一般の党員の間では閉塞感が充満しています。ところが、党中央の参院選の総括を読むと、『方針は間違っていなかったが、やり方が徹底していなかった』と従来と同じ精神論が書かれているだけ。党員でもある京都の民商の会長がSNSで志位委員長の交代を求めて話題になりましたが、私が知る限り、氷山の一角です」(中北氏)

 日本共産党は民主集中制のもと党内に派閥・分派を許さず、一枚岩の組織であることを謳い、異論を唱えるものは結果的に排除してきた歴史がある。