なだしお事件(なだしおじけん)は、1988年(昭和63年)7月23日に海上自衛隊潜水艦と遊漁船が衝突し、遊漁船が沈没した海難事故である。

救助された女性(「第一富士丸」のアルバイト乗員)が事故直後の記者会見にて「なだしおの乗組員は見ているだけだった」等と激しく非難したことが[10]大きく取り上げられ、「ちとせ」に乗艦していたフリーカメラマンの男性も、同様の発言をしたと報道された[11]。

こうした「証言」をもとにバッシングが発生し、なだしおが溺者を「見殺しにした」のは船員法における救助義務違反ではないかという論調もあった。

ただし後に、女性乗員の発言は事故直後の興奮による誤解であったと、海保長官が複数回にわたり表明している[12]。

その後、10月11日に板垣正が参議院内閣委員会で取り上げ、自衛隊員に救助義務違反がなかったことを改めて山田隆英海上保安庁長官に確認した[13][14