一昨年、富山市で同居していたベトナム人の男性を殺害した罪に問われているベトナム国籍の元技能実習生の男に21日判決が言い渡されました。
被告側は、正当防衛であり殺人は無罪だと主張していましたが、富山地方裁判所は男に殺意があったと認めたうえで過剰防衛にあたるとして、懲役10年の実刑判決を言い渡しました。

殺人と死体遺棄などの罪に問われているのは、ベトナム国籍のゴ・コン・ミン被告、23歳です。
判決などによりますと、ゴ被告は一昨年4月、富山市赤田のアパートで同居していた技能実習生のグエン・ヴァン・ドゥックさん(当時21歳)の首を包丁で刺して殺害し、遺体をアパート脇の側溝に遺棄したとされています。

21日の判決で、細野高広裁判長は「ゴ被告は、包丁を強い力で首に突き刺していて、殺意はあった」と認定した一方で、へらで攻撃をされたことは、殺意をもったことへの非難を弱める事情になると述べました。
さらに、ゴ被告の弁護人が主張した「正当防衛」について細野裁判長は、「身の危険を感じたことによる防衛の意思は肯定できる」としながらも、首を狙って包丁を突き刺す必要性はなく過剰防衛にあたると認定し、18年の求刑に対し懲役10年の実刑判決を言い渡しました。

ゴ被告の弁護人は、「精査して控訴するか検討する」としています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/558cb1a11f1f50a6ada64c1d0a1cfe0806fc05c4