鹿児島県奄美大島の集落では、玄関先や塀、電柱などに細長い棒が立てかけてあるのをよく目にする。ハブを退治する「用心棒」だ。長さ2メートル前後。10~20メートルの間隔に置いてあり、神出鬼没の毒蛇に備えている。

大島海峡を臨む瀬戸内町の久慈集落でもあちこちにあった。「毎年、ハブが姿を現し始める梅雨前に青壮年が準備してくれる」と区長の武田政文さん(78)。出没する場所をある程度予想できるといい、その周辺に配置する。

 ハブが鎌首をもたげ、とぐろを巻いているときが要注意。遭遇した場合、1.5~2.5メートルほど離れる。「尻尾や胴体でなく、頭を狙ってたたくのがコツ」と見本を見せてくれた。

一方、奄美大島や徳之島では行政が生きたハブを1匹3000円で買い上げており、住民から「殺さずに捕まえさせて、と言われることもある」と笑う。

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