公園にある、輪っかが連なった遊具があった。
本来はその輪ッかをくぐるのがその遊具の目的なんだけど、
輪っかの側面から、棒を掴んでそのまま前回りするというかなり危険な遊戯がキッズの間で流行っていた。
その遊具はわりと高所にあって、手を掴んでないと地面に叩き落とされるという、
かなりデンジャラスでスリリングな遊戯にキッズたちは夢中になった。
兄ちゃんたち高学年は、我こそはと挑んでは、己の勇気を証明していた。
そんで、ワイが挑戦した時にそれは起こった。
握力もうんこだった小2ぐらいのワイは左手から地面に落ちた。
尋常ではない痛みだったのは今でも覚えてる。そんなワイに兄ちゃんは、
「おまえもう帰れや」と冷たかった。ワイは泣きながら帰った。
帰るみちの途中で、ワイの様子に声をかけてくれるお姉さんがいた。
そのお姉さんは泣き叫ぶワイを家まで送ってくれた。
後で病院で見せたら、左手は骨折していた。
あの時の、お姉さんのやさしさをワイは今でも忘れない。