安倍晋三元首相(67)への殺人未遂容疑で現行犯逮捕された山上徹也容疑者(41)は、奈良県警の調べに、動機について「政治信条に対する恨みではない」と供述したという。

県警の発表では山上容疑者は「無職」とされた。山上容疑者は5月までの約1年半、大阪府内の人材派遣会社に在籍し、京都府内の倉庫に派遣され、フォークリフトで荷物を運ぶ仕事をしていた。

人材派遣会社の担当者は「口数が少なく、おとなしい印象だった」と話す。派遣先の社員は「周囲と一緒に過ごすことは少なく、自家用車の中で昼食を食べていた」と言う。

派遣会社に4月、「体調が悪い」と退職を申し出た。有給休暇を消化し、5月中旬に辞めたという。

同社関係者によると、山上容疑者は1999年に奈良県立高校を卒業後、2002~05年に海上自衛隊に勤務。退職後はファイナンシャルプランナーや宅地建物取引士などの資格を取り、複数の会社で派遣社員やアルバイトで働いていたと同社に伝えていた。