「そろそろ寝ないと明日起きれないよ?」どこか浮き足立ったように雪はそう言った。
彼は隠し事をするとき、特に綺麗でもない窓の外の景色を眺めながら話す。
「…まだ十時だぞ」時計を見てそう返す。
「いいから、早く寝よう?」振り向いた彼と目が合い離れない。
その視線に耐えられなくなり、彼を抱きしめる。
握った手の温もりとシャンプーの匂いで、どうにかなってしまいそうだ。
「急に何…?」余裕のない表情で彼は呟く。顔を合わせようとはしてくれない。
「こうしてほしかったんでしょ?」横から唇を塞ぎ、腕を掴む。
華奢な雪の力では逃れることはできない。いや、毛頭逃れる気は無いだろうが。
二人の息遣いと心音、何度も重なり合う唇の音だけが部屋を包む。
「ん…ぷは…はぁ…おしまい?」これは天然なのか誘っているのか。
十数年間の付き合いである俺でもわからないが、今はそんなことどうでもいい。
首筋をすうっと触るとビクッと体が跳ねる。
「ほんとここ弱いよな」耳元で囁くとまた体が跳ねた。
「やめっ…ん…」吐息が漏れ、更に息遣いが荒くなる。

男の娘モノのR15ぐらいの妄想や