★脳の性差と性自認・性的指向の仕組み

・脳はその他の身体的特徴ほど男女二元の型に明確には当てはまらない

・脳には部位による性差がある傾向があるが全体で見ると90%の男女は明確な男脳や女脳といったものではなく混ざり合ったモザイク脳になっている
 (1400人18~80歳をMRIで)
 https://i.imgur.com/XpDkHNO.jpg
 (青が男性傾向,赤が女性傾向,白は中間)

・部位で見た時に脳には性的指向と身体的性同一性を司る神経核があり男女で性差がある傾向がある
 (こういった性質のものを性的二型核と呼ぶ)
 https://i.imgur.com/yGEbsWS.png

・前視床下部間質第三核(INAH3)のサイズ(神経細胞数≠領域)により性的指向の違いが観測された
 (キイロショウジョウバエの実験,異性同性両性愛者男女の脳の解剖) 

『領域が広いほど自分より小さく弱々しい者を好む』 
『領域が狭いほど自分より大きく強い者を好む』
 
・INAH3のサイズは胎児期のホルモンバランスにより初期段階が形成,続いて思春期のホルモンバランス,その他後天的習慣や環境要因によるホルモンバランスで変化していくと言われてる
 (例えば性同一性を司る分界条床核は形成時にテストステロンが多いほど細胞が集約され大きくなる。大きいほど自己認識が男性である傾向に近づく)
 https://i.imgur.com/aRnmGBF.jpg

ただし後天的にテストステロンを同性愛者に投与して異性愛者にしようとする古い実験では効果はなくむしろより同性愛者的傾向が強まったとされる