給食を喉に詰まらせ高3死亡、当時の校長「担任の行動は適切でない」…口頭弁論

大分県立南石垣支援学校(別府市)で2016年、高等部3年の林郁香さん(当時17歳)が給食を喉に詰まらせて死亡した事故で、両親が県や担任ら4人を相手取り、損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が17日、大分地裁(石村智裁判長)であった。

当時の校長、養護教諭ら2人の本人尋問を実施。郁香さんの所属する高等部の重複障がい学級では、生徒4人に対して4人の職員が見守りにつく体制になっていたが、事故当日は教諭の1人が出張で不在だった。郁香さんの担任は別の生徒を教室に送るためランチルームを離れていた。校長は「担任が(郁香さんを)1人にしたのは適切とは思わない。担任は他の先生に一言声をかけるべきだった」と述べた。

 石村裁判長が「担任がなぜ他の先生に声かけできなかったのか、その背景を考えて管理者として学校運営はベストだったか」と問いかけ、「もっとやれなかったのかと痛切に思う」と答える場面もあった。次回は10月3日、郁香さんの両親への本人尋問を予定する。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20220618-OYT1T50153/