米イリノイ州メープルトンの鋳物工場「キャタピラー・ファウンドリー(Caterpillar Foundry)」で今月2日午前9時半頃、39歳の従業員の男性が鉄を溶解するための摂氏1500度近い炉の中に転落し死亡した。
作業中の悲劇を『The Daily Star』などが伝えている。
亡くなったのはイリノイ州ピオリア出身の3児の父スティーヴン・ディークスさん(Steven Dierkes、39)で、工場の最も大きな溶解炉の近くで鉄のサンプルを採取していた。
地元警察が現場に駆けつけたのは午前10時頃で、現場にいたある従業員は「彼は即死だった。
ただ体の全部が炉に落ちたわけではなく、半分はデッキの上に残っていて検視官が回収していった」と述べ、別の従業員は「その日は10時20分までに従業員全員が帰宅させられた」と明かした。
スティーヴンさんは何かにつまずくなどして転倒したとみられており、ピオリア郡の検視官は「事件性はない」と結論付けている。
また事故を受け「キャタピラー・ファウンドリー」のスポークスマンは、「従業員、請負業者、訪問者の安全を最優先しており、このような死亡事故が起きたことを遺憾に思う」と声明を発表した。
しかし同工場では6か月前にも50歳の男性従業員が同様の転落事故で死亡しており、SNSでは「スティーヴンさんは仕事を始めてまだ5日目で、危険エリアで作業するためのしっかりとした訓練を受けていなかった」と暴露する者まで現れ、会社の安全管理体制の不備を指摘する声があがっている。
ちなみに2017年にはロシアの製菓工場で、清掃作業中の女性従業員がカラメルが入った大型ミキサータンクの中で死亡していた。上半身は埋もれたまま、両脚が突き出た状態だったという。
また昨年8月にはアメリカの畜産農場で、30代の3兄弟が糞尿貯留ピット内に転落して死亡した。
当時、有毒ガスを吸って意識を失った可能性があることを報じられていた。

https://article.yahoo.co.jp/detail/214cc96214380c209cfc04dd801d39b5de22d1b4