ジャーナリスト

この試合、ABEMAでは有料のPPVで配信が決まっています。料金は全試合で5500円、ABEMAプレミアム会員は4400円であり、この手のPPVではけっして安くはありません。

今回のフジテレビの見送りは、主催者側から提示された放映権料がおそらく高いからです。この番組で見込まれる視聴率では、放映権料を支払えるだけの広告費が集まらなかったことを示唆しています。

一時の格闘技ブームの頃ならまだしも、現在におけるフジテレビのこの判断は妥当でしょう。
とは言え、それでも未来への投資として格闘技を盛り上げ、コンテンツを育てていく志向もおそらくもうないのでしょう。地上波の視聴率はこれ以上上向くことがなく、将来的にはテレビ放送自体がなくなります。

この現象からは撤退戦に入った地上波テレビ局の厳しさも感じさせます。インターネットに相対化されたテレビ放送は、CDや雑誌のような存在になりつつあるのです。