心と体の性が一致しない「トランスジェンダー」の30歳代の会社員が27日、勤務先の元上司らから、性的指向や性自認について侮辱される「SOGI(ソジ)ハラスメント(SOGIハラ)」を受けたなどとして、約550万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。

訴状などによると、原告の会社員は戸籍上の性は男性だが、女性として生活。2018年4月にイラストなどの投稿サイトを運営する「ピクシブ」(東京)に入社した後、元上司の男性らから体を触られたり、「なんで女装してんねん」などと差別的な発言を受けたりしたとしている。今年1月にうつ状態などと診断され、約3か月間休職したという。

東京都内で記者会見した原告は「性的マイノリティーは声を上げにくい。LGBT(性的少数者)でも、被害は被害なので、そういう認識が広まってほしい」と訴えた。ピクシブは「訴状内容を確認の上、適切な対応を行う」とコメントした。