北海道・知床半島沖の観光船沈没事故で、運航会社「知床遊覧船」(斜里町)が2021年に起こした事故を受けてまとめた改善報告書の文案を、北海道運輸局の担当者が作成していたことが分かった。国土交通省は24日、同社の事業許可を6月にも取り消す方針を示したが、国側の甘い監督体制も浮き彫りになった。

改善報告書は21年の2回の事故を受け国の特別監査を受けた同社が、安全管理体制の見直しなどを同年7月に報告した書類。運輸局担当者が事前に「あくまでも参考」として報告書の文案を同社にメールで送り、ほぼそのままの内容の書類が提出されていた。