https://www.asahi.com/amp/articles/ASP9P3JLDP9FUPQJ004.html
ノーベル賞経済学者のアンガス・ディートンさんは白人労働階級で増えた「絶望死」に着目し、学歴による寿命や生きがいの格差に警鐘を鳴らしてきた。この惨禍を機に米国の抱える「病」が改善する見込みはあるのか尋ねた。

――学歴によって生きる希望に格差が生まれているのですね。

「米国の経済成長は、大卒層の一部にこそ成功をもたらしましたが、非大卒層には何ももたらしませんでした。非大卒の良い雇用は減り続け、賃金の中央値は半世紀以上も下がり続けています。土地や株式など資産の保有比率は90年代半ばまで大卒と非大卒で半分ずつ分け合っていましたが、今は大卒が4分の3を保有しています」