神戸市西区の精神科病院「神出(かんで)病院」で、看護師らが入院患者を虐待していた事件で、病院は2日、外部の弁護士や医師らでつくる第三者委員会による調査報告書を公表した。報告書は看護師ら27人が患者に計84件の身体的、心理的虐待を行ったと認定。「患者の人権を軽視する風土があった。手間をかけずに効率を優先し、患者の人権や個人の尊厳に対する配慮が必要だという当然の認識が希薄になっていた」と断じた。

 報告書では、看護師らは患者の車いすを引き倒したり、患者の体や唇にジャムを塗って別の患者になめさせたりし、病室の扉に粘着テープを貼って出られないようにもしていたと指摘。「余計な手間をかけさせる患者への報復」や「ストレス発散」「悪ふざけ」などが虐待の理由だったとした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d5de79404300a031164d34b3c3788aba0914e549