中国政府は21日、「新時代の中国青年」と題する白書を発表した。若者を中心テーマに取り上げた白書は初めて。競争を避けて無理に頑張らない生き方を選ぶ「寝そべり主義」の広がりに懸念を示した。

 白書では、若者が中華民族の偉大な復興を担う中核になると位置づけ、そのあるべき姿として「共産党の指導を支え、時代の最前線で奮闘する」と記した。

 一方、共産主義青年団(共青団)の賀軍科(フォージュンクォー)・第1書記は21日、白書を発表した記者会見で「若者は仕事や勉強、生活面で大きな圧力に直面している」と説明。寝そべり主義の背景として激しい受験競争や就職難、婚姻件数の減少があるとの認識を示した。

 習近平(シージンピン)政権は、少子高齢化が進むなか、若者の消極的な思考の広がりに危機感を募らせている。