パパ活をしていた大学生を殺した被告が「訴え続けた主張」
https://news.yahoo.co.jp/articles/cc615c38b28127977879c35e97b997d160a0b145

Aさん本人も被告に、パパ活を行っていたと話していたそうだ。性的関係を持ったうえで金銭を渡していた。もともと妻子がいたが離婚後に気分が落ち込み、酒量が増えていたという被告にとっては、被害者が心の拠り所だったのだという。

事件は、Aさんが被告に絶縁を告げたことがきっかけだったことには争いがなかった。だが検察側は冒頭陳述で「被告がAさんから絶縁を告げられたことから絶望し、犯行に及んだ」と主張。対する弁護側は「焼身自殺を試みようとしたなかで突発的にAさんを刺した」ことや「犯行当時は心神喪失の状態にあった」ことを主張していた。

複数回会ったAさんに被告は、お金を渡すだけではなく、自分の所有していたバイクや、100万円を渡してもいた。これはAさんから「お金がないので体を売る」と言われたことから、プレミア付きのポケモンカードを売って作ったお金だった。当時、被告には肉体関係のある女性も複数いたという。Aさんに対する気持ちは「当初は恋愛だったけど友情でもいいかと思うようになった」と、変化もあったと語ったが、突然絶縁を告げられてしまう。そして事件を起こしたのだという。

「自殺しようと思い、被害者の所に行った。気がついたら被害者が倒れていた」

本当に犯行当時の記憶がないのか。公判では、被告に対して簡易精神鑑定を行った医師が証人として出廷し、医師との面談で被告が事件についてどう語っていたかも明らかになった。

「被害者から、付き合いを終わりにするというようなことを言われてショックを受けただけでなく、2人の共通の知人も被害者の側に立ったことにショックを受けたと言っていました。また、昔から、落ち込んだ時に漠然と『死にたい』と思うことがあったが、当日はスイッチが入ったように、本気で死にたくなったのだそうです」(医師の証言)

昨年5月に市川市の住宅で男子大学生を刺殺したとして殺人罪などに問われていた男の裁判員裁判判決が3月18日、千葉地裁で開かれ、安藤範樹裁判長は男に懲役17年の判決を言い渡した(求刑懲役20年)。