「私たちは女性と男性は違うと考えています。人間という意味ではもちろん一緒ですけれども、能力や特性の得意な分野が違うと思います」との見解を示した。

 社員評価のあり方についても「女性が得意な分野で男性も測定してしまうと、男性にとってはビハインドになりますし、逆に男性にとってのみ得意な分野で、女性が苦手な分野を強く評価してしまいますと、それは女性にとってはやはり難しい。女性には女性のよさ、男性には男性のよさがある」と語った。

 こうした認識に対し、ジェンダー問題に詳しい東京工業大准教授の治部れんげさんは「女性を励まそうと思ってこうした発言をする例はよくある。善意に基づくものでも、ジェンダーバイアスにとらわれた発言で残念」と指摘。「男女それぞれに何かの特性があると決めつけることは、それと異なる人々の行動や希望を制約しかねない」と問題視する。