2034年 11月5日
誕生日、デパートに行きゲーセンで遊び、フードコートでドリンクを飲んだ。
これが私への誕生日プレゼントだった。
家に帰ると時計はまだ11時58分だった。
私を祝ってくれた友人、恋人なんてもう居ない。
楽しかったあの日々を思い出すと、12時まで残り4秒。

「今年も、独りか。」

デジタル時計に合わせてロウソクの火を吹き消した。

崩壊した世界でたった1人、私は27歳の誕生日を迎えた。