>>2
話が面白いんだよなあ。
AKIRAの凄さその1、金田が最後まで生身で超常に立ち向かう点。生来備わっているのは人望と頑丈な肉体のみで、機動力はバイク、武力は拾った兵器という外物で補う。非現実的な敵と相対するのであれば一般的には魔術や超能力等の異能を用いるもので、この種で知られる主人公はAKIRAかGANTZくらいなもの。
AKIRAの凄さその2、勢力図が頻繁に入れ替わる点。ドラゴンボールのフリーザ編に見られるように三巴戦においては片一方の敵と共闘し互いの共通の敵を倒す展開がよく描かれるが、AKIRAの場合人物らの立ち向かう目的が「倒す」でなく「止める」である事が多く、邪魔をするなら対峙するが利害が一致すれば先程までの相手とも共同戦線を組み、一時的に脅威を退ければ唆してまた己の行動に戻り、強大な力であっても滅することは狙わない。このように目まぐるしくストーリーを展開させていくが、キャラクターの本質的な性格は見失わないため、人間ドラマとしても戦争物としても一定のリアリティを保っている。