東京大学の学生が新型コロナに感染し欠席した授業の補講の機会が認められず留年したとして大学側に救済措置を求めました。

東京大学2年生 杉浦蒼大さん(19):
重篤な中、補講措置されず、根拠もなく、診断書も受け取ってもらえなかった。

東京大学2年生の杉浦蒼大さんは今年5月17日に新型コロナに感染し当日の授業を欠席したということです。

授業を担当する教授は、新型コロナを含め病欠の場合は授業当日の午前11時までに欠席届を提出することを独自のルールとして定めていましたが、杉浦さんは中等症以上で呼吸困難などの症状があり、提出が遅れたということです。

大学側はこの欠席について補講を認めず、感染を証明するために提出した診断書も受理せず杉浦さんはこの1科目において単位不認定となり留年することになりました。

杉浦さんは一人暮らしで「年間の学費は53万円、生活費は家賃含めて月15万円くらい」として、留年による経済的負担も大きいと訴えたうえで「同じように窮地に立たされ、経済的事情から退学余儀なくされる人もいると思う」と話しました。

また、東京大学は新型コロナに感染するなどして試験が受けられなくなった学生に対し救済措置として、後日通常の試験と同じ100点満点で評価される追試を実施していましたが、今年の6月に救済措置の撤廃を通知しています。

東京大学の学生自治会の調査によると新型コロナの感染により試験を欠席したことで単位を落としたり留年の可能性があると答えた学生は15人にのぼっていたということです。

学生自治会は大学に対し救済措置の継続を求めています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c9a0fde40031b97cc0774ad14f3c88b422ffcfbf